そうだ、ムンクの叫びを見に行こう

歪んだ背景と表情の中、真っ直ぐ伸びる橋、独特の色彩、何をこんなに嘆いてるのだろうか。子供のころに初めて目にして以来、心を奪われたムンクの『叫び』。

エドヴァルド・ムンクの故郷であるノルウェーで、美術館やゆかりの地へ趣き想いを馳せてきました。

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出典:NASJONALMUSEET
 
知っておきたいムンクの叫び豆知識

ムンクの叫びは5種類存在する
 (それぞれ違う画材で書かれており、油彩、パステル、クレヨン、リトグラフテンペラの5種類)
・背景はフィヨルドと夕焼け
・自然の叫びを表現している
・手は頰に当てているのではなく、耳を塞いでいる
・作品名は『ムンクの叫び』と思われがちだが、『叫び』である
パステル画は個人が所有しており、落札額は絵画では史上最高クラスのおよそ96億円 

 

ムンクの作品
ムンク1863年ノルウェーのロイテンで生まれました。ムンクが5歳の頃に母を結核で亡くし、14歳の頃には母に代わり愛情を注いでくれた姉も結核で還らぬ人となりました。そんな折に自身も気管支炎を患い、身体の弱かった彼は死を覚悟することもあったと言われます。
こうして幼い頃からかけがえのない人の最期を見届けてきた経験から、『死』をテーマにした絵が多く描かれるようになりました。人の弱りゆく姿、恐怖、悲しみ、憂いを帯びた表情がこれほどまで真に迫っているのは、それらがムンクの抱える傷や不安そのものだからでしょう。
また、既婚女性や中指を失う騒動となった女性との恋愛など、女性関係も絵に大きな影響を与えています。

これら知識をつけた上で、いざムンクの絵を観に行きましょう!
 

 1. ムンク美術館

ムンク美術館

ムンク美術館はオスロにあり、トイエン駅(Tøyen)が最寄りです。
 ※ムンク美術館は、2020年にウォーターフロントのビョルヴィカ(Bjørvika)に移動します。

ムンクの絵画の半数以上がこちらの美術館に収められており、およそ1100点の絵画や18000点の版画、7700点の水彩画やデッサン、500点の版画版、2240冊の本などがコレクションされています。

時間 10:00 ~ 17:00
料金 大人  NOK120
      学生・10人以上のグループ NOK60
   18歳未満・オスロパス・会員 Free
住所 Tøyengata 53, 0578 Oslo, Norway

ムンク美術館での鑑賞は今回のノルウェー旅行のハイライトでしたが、なんと私が訪れた時は“叫び”を含む多くの作品が出張中でした。数十点のみの展示となっており、お陰で入場料はFreeとなっていましたが非常に残念でした。
 
展示されていた『太陽』。
フィヨルドを眩く照らしています。
ムンクの太陽

お土産ショップで販売されていた『叫び』をパシャリ。

ムンクの叫び


カフェも併設されています。ラテアートが可愛いです。

横にはオスロ大学植物園もあり、広大な植物園に無料で入場ができるため、こちらもオススメです。

 
2.オスロ国立美術館
ムンク美術館では『叫び』が出張中で見れませんでしたが大丈夫。オスロ国立美術館では最も有名な油彩の『叫び』を展示しています。

オスロ国立美術館

ところが、付近まで来ているはずだが美術館が見当たらないと思いきや、建替工事中...
次のオープンは2020年です。
 

3.KODE美術館
KODEは美術館1〜4館と、作曲家グリーグ(Edvard Grieg)、ブル(Ole Bull)、セーヴェルー(Harald Sæverud) の博物館からなります。絵画や彫刻、楽器、家具、工芸品など約50000点が所蔵されています。
ムンクの作品が展示されているのはKODE3となります。

ベルゲンのKODE美術館


KODE3
時間 10:00 ~ 18:00 (Summer Season)
料金 大人  NOK130
      学生  NOK60
   18歳未満・会員 Free
住所 Rasmus Meyers allé 9, 5015 Bergen, Norway

※チケットはKODE1〜4まで入場が可能、2日間有効です。
 冬季は開館時間が短くなり、月曜が休館となります。

生の『叫び』が見れず悔しさでいっぱいの私は、せめてムンクの作品を拝みたいと、オスロを離れベルゲンにあるKODE美術館を訪れました。
やっとムンクの作品が見れると気もそぞろにチケット売り場へ向うと、なんと祝日で休館でした。
こんなことってある〜.。゚(T_T)゚.。

ムンクの叫びを求め奔走するも見ることができず、何かとついていない北欧旅行でした。
皆さんはこんなことにならないよう、訪問される際は祝日の確認と『叫び』が出張していないかの確認をお忘れなく!


まだまだ諦めがつかず、ムンクのゆかりの地をめぐることにしました。
>>ムンクゆかりの地を巡る編 はこちらをどうぞ